世の中に「ニキビに効果があります」とか、「ニキビご相談下さい」と書かれているポスターをよく見かけます。漢方専門も標榜しています。ところが、そういう店に相談に行かれた方が治らなかったと言って私の所によく来られます。 これはどうしてなのでしょう?
一つには漢方の基礎理論の習得が出来ていないために、しっかりと患者さんのニキビの漢方的原因追及がなされていないことによります。
部位では、おでこ・ほほ・エラ・口の周り・首・こめかみにだけ、繰り返しできたりする人がいます。根が深く、しこってつまめるようなニキビで切開してもらう人もいます。しかし当然切開すると跡がのこりやすいです。顔だけでなく頭にまでできる人もいます。色もさまざまです。赤・赤紫・薄い赤・色がない。全部意味があります。
生理の前になると、決まって大きくなったり、数が増える人。合わせてイライラしたり、甘いものがほしくなったり、過食になる人もいます。過食になってここで太ってしまう人もたくさんいます。この過食も実は治せるんですよ。
ニキビが、疲れると出る人、ストレスがあると出る人、食べ過ぎると出る人、のぼせて出る人、胃腸症状と関係する人、本当にいろいろです。
そのニキビができる原因、つまり漢方からみた判断を、「証」といいます。この「証」がしっかり出せなければ、あるいは狂っていれば、何か月も漢方薬を飲もうが、治ることにはなりません。
漢方は長く飲まなければ、わからないと言われますが、そんなことはありません。
状態が変化するのは、早ければ1週間でもわかります。一か月も飲んで変化しないなら、合っていないと考えた方がいいと思います。
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